【塾屋×対談】叡智学園の説明会行ってきました!
2023/07/13
広島県豊田郡大崎上島にあるバカロレア教育を推進する公立中高一貫校、広島県立叡智学園。さる7月4日(火)学習塾説明会が実施されました。当塾からは塾長(野村)が実際現地で参加してきました。帰社後に広島での塾歴も長い専属マスター講師猿渡との対談にて改めて魅力を感じた叡智学園のすばらしさ、そして新しいニュースを記事にしましたのでご覧くださいませ!
目次
港で大失態!島の方から聞けた貴重な叡智生のイメージ
野村
はい、今日も対談進めていきましょう。
今日は叡智学園の説明会に行ってきたよというお話ですね。
猿渡
海を渡って行ってきたわけですね。
野村
そう。大崎上島まで行ってきましたよ。
猿渡
フェリーですよね?
野村
うん、そう。フェリー。なんかフェリーっていいよね。
猿渡
あんまり乗る機会がないからね。
野村
そうそう。まあ、広島の人間だから宮島に行くときにフェリーには乗るけれど、逆にそれぐらいしか乗る機会はないから、たまに乗るといいよね。
猿渡
たまには乗ってみたいですな。
野村
ところがですね、今回の説明会の道中なかなか良いトラブルに出会いまして。
猿渡
ほうほう。
野村
猿さんもご存じの通り、あの日は皆さん立て込んでいてとてもバタバタしてたんですね、うちの社内は。で、私も大崎上島の大西港について、そのバタバタを一部処理しようと、船つき場の待合みたいなところでパソコンを開いて、カタカタ急ぎのお仕事をしていたわけですよ。
まあ、そしたらですね。見事に目当てのバスに乗り損ねたんですね。まあ次があるだろうと思っていたら…叡智学園にたどり着く次のバスで行こうとすると説明会に間に合わないと。
猿渡
大変。
野村
完全にミスりましたね。バスもちょっと待てば次来るだろうという思い込み…
猿渡
あぁ…ありますよね。
野村
そこで、フェリー待合の受付のお姉さんに助けを求めてみました…するとなんとですね、そこにいた優しいおじさんが「送ってってあげよう」と。
猿渡
なんてこった!島の人優しい!!
野村
そう。すごい優しい。感動ですよ。もうね、「ありがとうございます、ありがとうございます」って言いながら 送ってもらいまして…
猿渡
人の優しさに触れましたね。
野村
そうそう。本当にありがたかった。万が一これを見ていただいていたら…大西港から叡智まで送っていただいたおじさん、その節は本当にありがとうございました。
猿渡
ここで言うのね。笑
野村
で、道中でそのおじさんから面白いことを聞きまして…島の子たちに比べて叡智の子たちがどんな感じなのかっていうね、教えてくれたんだけど…島の子たちはどちらかというと内向的らしいんですね。だけど、叡智の子は、すごく外へ出ていこうとする力が強い印象みたい。アクティブに外へアクセスしていけるというか…そんな感じ。っていうのが非常に特徴的な子たちみたい。たまにね、島の大人の仕事をまとめに行くみたいな課外活動みたいのがあるみたいで、そういうのでインタビューさせてくれとかっていう時も、すごく立派な受け答えをされるからインタビュー受ける大人の方が準備に構えちゃうくらいみたい。
猿渡
なるほどー。すごく島民の方々からは、なんかこう、しっかり者の生徒さんたちって思われてるって感じ?
野村
うん。そんな感じの印象を受けましたね。
叡智学園到着。大前提!バカロレアって何?
野村
そんなこんなでトラブルもありつつきましたが島の方の助けを得て叡智学園到着。
猿渡
お疲れ様でした。(笑)じゃあ改めて本題に入りたいと思います。ズバリ叡智学園の特徴や取り組みの印象は?
野村
うん。ズバリ。全力でバカロレア。バカロレア×全寮=叡智。これ。
私立とかのバカロレア対策できますよ。とかの次元じゃない。バカロレアやるための学校。
猿渡
1つ先にお伺いしても?国際バカロレア。一体何かっていう話を1回確認させてください。
野村
はい、国際バカロレアというのはですね。簡単に言うと日本も文科省主導で参加している国際的な教育プログラム。世界とリンクしている教育プログラムと思ってもらったらいいかな。自分と他者との尊重や関わりを中心に国際的な視野を身につけて協働できる人材を育成する…そんな教育。このあたり見てもらえると詳しいよ➡国際バカロレアについては詳しくはこちら
猿渡
ふむ。
野村
おや。猿さんには刺さってないか。
猿渡
いや、素敵よ。これまでの日本式教育とは違う価値観だし、必要になる。今全体に教育業界そっちに振りつつあるよね。でもさ、理想的な教育が理想的な進路に直接結びつくわけじゃないのは塾屋として見てきたことだからさ。
野村
あぁ塾屋の血がそうさせるのね。わかった。バカロレアがこれまでのグローバル教育と何が違うのか。塾屋に刺さる言い方をするよ―バカロレアは進路もちゃんと用意してます。
猿渡
え?理念教育じゃないの??
野村
そう。ただの理念教育じゃない。国際バカロレア試験で国際バカロレア資格とスコアをゲットすると、それで大学進学できる。
猿渡
むむ!何かどこかで聞いたな…あ!共通テストの初期設計だ。年に何回か試験をやってそれをスコアにして大学受験にする。今どこ行ったか分からないけど山ほど当時勉強したやつ。
野村
懐かしいネタを。ともかくバカロレア資格とスコアを受験期とは関係なくゲットして、それで受験するってのはそのイメージに近いとは思う。しかも日本国内でも私立だけじゃなく旧帝大をはじめとした国立大でもバカロレア入試…すでにやってます。
猿渡
いや、何か聞くよなあと思っては来たけど、あんまり身近に志望する生徒もいなかったりしたんで曖昧だったんだけど、進路実現までパックになった人間教育・グローバル教育か。それ聞くとがぜん興味わいてきた。
野村
国内でもこれからメジャーになっていくであろうという未来型の進路選択方法の一つであることは間違いない。
猿渡
我々のような旧人類でもわかる言い方で言えば、英検準1級以上取ったら英語の試験免除!みたいなイメージでいいのかな。
野村
うん…まあ進路として使うだけのことを考えたらそのイメージがわかりやすいか。学び方も全然違うから本質的には全く違うけどね…
猿渡
難しそう…
野村
簡単に言うことはできないんだけど、俺が感じてる印象で言うと学力という考え方がそもそも旧来の詰め込み日本式教育とは違うから違和感がある感じ。2020年の教育改革、古くは2000年の教育改革でやろうとしてきた理想と本当にリンクしてるような。アクティブラーニング手法の獲得とかってものに国際的な視野をミックスしてて、それを大前提とした学科教育でスコア化する感じ。
猿渡
これは叡智に行って詳しく聞きたいな…叡智以外にはバカロレアの資格が取れる学校ってないの?
野村
一応一覧出しとくね➡バカロレア資格認定校一覧
インターとかじゃなくて、「中学校」「高校」って形でMYPとIB(バカロレア資格)の2段階が取れる「国公立」となるとめちゃくちゃ少ない。
猿渡
確かに少ないね…遠くから全寮で叡智に来る価値はまず最初にここってことか…いや未来型の理念ってイメージだった。完全にイメージ変わりました。
野村
調べたらわかるけど、まだまだメジャーじゃないから一般の塾やってても志望する子がいない限りは調べないよね。でも…俺はバカロレアに未来を見たね。
猿渡
確かに。
バカロレア大前提の叡智の教育とは
猿渡
私も皆さんも国際バカロレアの理解が進んだという前提で…じゃあ叡智はそれに対してどういう取り組みを行ってるのか、興味がわいてきた。
野村
興味わくよね。まずは最初にお伝えした通りバカロレアがベース。具体的に言うとバカロレアの資格を取っていこうというスタンスが前提。うんうん。MYPっていうミドルレベルの資格を中1~高1で取得させます。これは入門みたいな感じの位置づけみたいなんだけど、その後にディプロマって資格を取らせる。で、これが大学入試に直結するやつなのね。具体的にどういう受験になるかっていうとスコアで選べる大学が決まってて、スコアさえあればそこから選んでハイ終了。
猿渡
マジか。
野村
マジよ。だから全部のディプロマ資格を一定以上のスコアで取得した状態にすることがベースになる。しかもディプロマの資格…なんと一部叡智では日本語で取得が可能。
猿渡
おっと…一部ということは、叡智でディプロマを全部取ったとしても、日本語だから世界的な大学には出れないんじゃないの?
野村
高校の授業、全部英語。ごりごり英語で物理やってたよ。
猿渡
あ、そういうことか。
野村
だから日本語で取得できるディプロマ以外のディプロマも当然取る。
猿渡
なるほど。なんか…言葉が足らないのは自覚あるけど…すごいね。
野村
すごいよ。本当にすごい。実際授業も見たらもっとわかる。化学だろうが物理だろうが、高校生の授業全部英語だし、国語だけ日本語だった。あ、それはそうだね。日本語だった。けど、授業内容もバカロレアってこういうやつだよねって感じで芯まで入ってる感じがするのよ。
猿渡
ここまでなんで尖れるんだろうね。
野村
一番は文科省が国際バカロレアを推奨している。そしてそれをやるコンセプトで創設してる公立の学校。だからどこかの私的な団体がそこだけでやっている理念教育とは全く一線を画すものであるっていうベースがあるからだよね。
猿渡
世界に開けた日本の教育の未来の形か。
野村
間違いなく未来の可能性の1つだね。
行かないとわからない叡智学園
猿渡
授業の様子が特別な感じなのはわかったんだけどそれ以外にも何か印象的なことってあった?
野村
教室に扉がない。
猿渡
え?
野村
もちろんあるところもあるけど、開放されてて扉が無い。もちろんエアコンのために建物と外とは扉があるけど、各教室というか各ユニット?的なところと廊下というか間のスペースとの間に扉がない。教室に入るっていう感覚がない。
猿渡
ほう。
野村
印象としては開放的な空間が開かれた人間性を作るんだろうなってのは感じたよね。
猿渡
どういうこと?
野村
やっぱ日本の教育って教室っていうすごい閉じた空間でやるでしょ。密室と言えば密室だし、閉じたところでやるっていうことが日本人的な閉じた感覚につながっているように思うんだよね。
猿渡
まあ僕も含めて日本人は狭いところで閉じた人間関係でいることにとっても安心するよね。
野村
閉じた空間での生活に慣れてる大人にはちょっとソワソワしちゃうかもしれないけど、オープンマインドな人間性を育みたいっていうならこれがいいよねって本当に思った。
猿渡
なるほどね。建物にそういう教育に対する方向性とか理念とか、そういうのが反映されてる感じがすごいしたわけだ。
野村
そう、した。それはもう、あ、こういう教育がしたいんだねっていうのがもう建物の間取りとか 図書館の作りとかも、全部そう。
猿渡
あー、じゃあもうパッと見ただけでも、なんか他の学校にない、なんか色々あるって感じだ。
野村
全然違う。もう他の学校の、いわゆる学校然とした感じが逆にない。
猿渡
ってなってくると、やっぱ非常に魅力的な学校ってのはわかったけど立地はちょっとやっぱ気になっちゃうよね。さっきの話で行くのも大変って話だったみたいじゃない?
野村
そうね。結局、安芸津港っていう本州側の港から行ったんだけど、広島市内から行くと呉の先の東広島の町なので、車で2時間ぐらいかなあ。電車に乗れば広島駅まで1時間かかんないぐらいだと思う。
猿渡
あーでも寮に入れば関係ないか。
野村
そう。全寮制だから、通いの生徒はゼロ。広島の子でも寮に入るわけだから、ぶっちゃけ校舎の立地は通学が無い分全然関係ないね。
猿渡
中1から全員全寮制だったらなまじ変なとこに遊びに行かなくて済むのかもね。
野村
まあなかなか共同生活っていうところも面白い、とは思うよね。海外からの子たちも多いからね。
猿渡
あ、そうなんだ。
野村
海外の子たちも普通にいるし、あとは県外からの生徒もたくさん。広島県内出身者が半分強くらいらしいよ。だから地元が一緒ということもないし、なんなら夏休み帰る子、帰らない子とかもバラバラ。週末になると実家に帰る広島の子いるらしいんだけど、たとえば北海道の子はもちろん週末ごとに帰るなんてできないしっていう環境で、 全く違う育ちをした子たちが集まってるっていうのが、国内だけど、国際色豊かとは言えるわけだよね。違う価値観や背景を持つ人たちと中学生から共同生活をするってのは面白い。
猿渡
早いうちから、いろんな価値観に触れたりコミュニケーションが取れたりっていうのは、確かに面白いかもしれない。
野村
本当にそう。だから何度も言うけど、1つの未来の形だよねっていうのは全体に思ったこと。これまで日本人の課題とされているもの、例えば、内向的であるとか、アウトプットが弱いとかっていうものの、アンチテーゼとか逆張りってわけじゃないけど、真逆の人材育成を目指してる印象は全てから感じる。逆が良いっていうわけじゃなくて、国際的な基準でやろうっていう感じ?日本旧来の良くも悪くものガラパゴス感は全くないね。
猿渡
まあ、日本って何か1つ良いものができると、みんな右に習えのイメージがあったけど、叡智学園って「こういうのもあっていいんじゃない?」っていうところで、スパーンと出してくれたイメージはあるから、そのイメージが行ってみたらさらに強くなる感じだったってことか。
野村
まさに。だからちょっとでも興味を持ったらぜひ1度見に行ってほしいね。
猿渡
なるほど。
野村
まあでも、オープンスクール激込みで400名定員あっという間に埋まったらしいけどね。
猿渡
あーやっぱり。気になってる人も多いわけだね。実際。
野村
そう。まあさっきも言ったけどバカロレアガッツリっていう学校がそもそもすごい少ないからね。
猿渡
なるほどね。だから、世界を視野に子育てを考えてるご家庭は、とりあえずえちゃん見とかないとってなってるかもしれないね。
野村
うん。だから全国から受験生多いわけよね。
猿渡
同じように今後いろんな選択肢を持ちたい人は叡智は見に行ってていいと思ってきた。僕も来年行こうかな。
野村
見た方が絶対良いね。
生徒たちから感じた叡智の魅力
野村
もう一ついい?
猿渡
まだ語りたい魅力が!?
野村
いやマジでもう一つだけ。行ったらさ、先生がゴリゴリその辺で休憩してる生徒連れてくるんだよ。「この子になんでも聞いていいですよ」みたいなノリで。
猿渡
普通、学校説明会で生徒連れてくる場合って、なんか決まった言葉をこう、みんなの前で喋らせるみたいなのは見たことあるけど…
野村
そうそう。先生が添削しているようなやつ。ブラスバンドが出てきたりとか。
猿渡
そういう発表的なものは見たことあるけど、目の前に連れてきて、質問どうぞっていう生徒を連れてくるパターン、聞いたことないかも。
野村
いや、びっくりした。普通にさ、休憩時間になってその扉がない教室からソファーまでばーっと来て、生徒たち同士で楽しそうにわきゃわきゃするわけよ。そんなにうるさくはなかったけどね。で、その普通に休憩している子たちに、広報担当の先生が「なんでも聞いていいですよ、〇〇くんちょっと来て喋って」みたいな。こっちが逆にドギマギするよね、みたいな。で、しかもそれが1人じゃないのがびっくりよ。我々塾の人間2、3人に、生徒を2、3人つけてくれる、みたいな。
猿渡
マジか。結構な人数だよね。
野村
そう。で、これがね、すごいのよ。全員よく喋る。ちゃんと喋る。アウトプット超強い。
猿渡
叡智の先生からしてみれば、どの生徒捕まえても同じクオリティで行けるって思ってるってことか。まあ、それだけの度胸はついてて、喋れるっていうかアウトプットができることが分かってるんだね。
野村
猿さん良いキーワード言った。度胸て言ったんだけどさ、度胸だと日本人は思うじゃん。彼らの感覚では度胸じゃ多分ないんだよ。それが日常だから。
猿渡
そういうことか。度胸とかじゃないんだ。
野村
それはそうかなって思った。もうね、入学初日から、場合によってはなんなら、入試からその日常は始まってるんだろうね。1泊2日の2次試験からもう始まってるわけで、そこはなんていうのかな…アウトプットの鬼?で、それが普通。みたいな感じよね。帰ってくる時に、あの子たちは何だったんだろうかと思うと、あぁコミュニケーション強者なんだねって納得した。そんで最初の港のおじさんに教えてもらった「あの子たちはすごいいろんなことをアウトプット強いよ」みたいなのがすごいリンクして、あーそりゃそうだろうねっていう。 この子らが港のこと教えてくださいって言ったら、そりゃシャキッと来るわな。強いよなっていう感じ。
猿渡
なんか将来面白いことをしてくれそうな子たちって、そんな印象すごく受ける。
野村
未来だね。
入試のお話
猿渡
あとは受験の仕組みとかも聞いときたいかな。
野村
受験の仕組みね。適正検査AとBっていうのがあって、これが一次試験。
でもまあ、適性ってさ…まあ、言っても叡智自体まだ5年目っていうところもあるし、全国的にまだ適正検査っていうものがさ、 いわゆる普通の受験みたいに、大問1は計算でみたいなことがなってないじゃない。
猿渡
うんうん。
野村
どんなものが出るか、具体的に対策ができるような状態ではないというか…まだまだ業界的に安定してないような状態。もしくはそもそも対策を具体的にしていけるようなものじゃないとも考えられるような内容だったりするからね。叡智も過去問見る限り、大問の数から変わったりとかするような状態だしね。
猿渡
ちょっと試行錯誤してる感が見られるって感じ?
野村
うーん、というよりは、適正検査で、これを聞いていくためにはこうだよねっていうカタチが割と自由。
猿渡
あー、前例に特にとらわれずに聞いていいじゃんっていう感じか。なるほどなるほど。
野村
それは公立中高一貫の適性全体に言えるよね。
猿渡
それはその印象だね。
野村
うん。で、先生がおっしゃってたのは、バカロレアの基準で試験を作ることを大事にしてると。
猿渡
じゃあ、もう割と叡智受験を考えてる子たちは、あらかじめ、バカロレアは何を大事にしてるのかを、ある程度理解しておく方が、試験に取り組みやすいのかなあ。
野村
そうだね。あとは試験も大事なんだけど、その次にある2次試験、これが、1泊2日なんだよね。そこでグループワークと、振り返り作文と、個人面接っていう試験内容に入ってくる。で、こっちはさ、確かにさっきの3つが試験なんだけど、もちろん、それも大事なんだけど、その前提となってる1泊2日する意味よね。
猿渡
なるほど。その1泊2日の中の集団生活を、やっぱ見てるのかな。
野村
やっぱり寮生活ができるかどうかは、1つ、すごく大きなポイントだっていう感じはしたよね。ただまあ、それが明確に点数化されるかって言うと、難しいところではあると思うんだけどね。だからそれがすべてではもちろんない。どちらかと言えばメンタルの強さの方向性。例えば、まあ、先生が面白いことをおっしゃったんだけど、1日目に朝寝坊した子がいて、「うわ、俺もう駄目だ、落ちた」ってなって落ち込みまくってその後メンタルボロボロだったんだってさ。でも生徒を見た先生から言えば、まあ6年生だからまだそんなこともあるよって感じで見てる。そういうストレス環境下で3つの試験をするっていうところがポイントになるんだろうねっていう。
猿渡
そこで色々動揺しちゃって、実力が発揮できない子も、まあ…いるよね。
野村
だから、そこも含めて見てるということになるね。だから、泣いちゃう子もいるし、帰っちゃう子もいるんだって。まあ帰っちゃったらそれはね、試験だからさ…っていう話でそれは結果はそうなるんだろうけど…ってところで、やっぱ2次試験っていうのが、かなり特徴的だよね。
猿渡
1次も2次も試験は他の学校とは違うね。そういうの聞くとね。
野村
特に2次は聞いたことないよね。「泊」を伴う試験って。
猿渡
なるほど。じゃあ総括すると、何もかも異色ではあるけれども、非常に興味深い学校だった。
野村
はい。1つの未来の形かなと思います。はい。
猿渡
今後も注目ということで。
野村
いや、もう本当、再来年は特に見ていた方がいいよ。
猿渡
再来年?
野村
今高校2年生までしかいないからね。
猿渡
そっか、再来年の第1期卒業生が何やってくれるか、か。
野村
その卒業生が、例えば俺らでも知ってるような海外の大学とか、それこそ東大、京大とかっていうとこに入るのか、バカロレア入試での結果とは…っていう実績を出してくれる。地元で広大とか近くで岡大とかもバカロレアやってるからそのあたりのパーセンテージも楽しみ。
猿渡
非常に今後が楽しみです。
野村
大注目だと思います。はい。
猿渡
いっぱい話がありましたねぇ。ありがとうございました。
野村
はい。バカロレアと叡智の描く未来。楽しみにしていきましょう!ありがとうございました。