呉高専・広島商船ってどんな学校?データで見る高専の魅力と普通科の違い
2026/09/25
中学2年生、3年生と学年が上がるにつれて、ご家庭での話題にのぼることが増える「高校受験」。
パンフレットを集めたり、学校のホームページを見たりと、お子様のために日々情報を集められているお母様、本当にお疲れ様です。
お仕事や家事と並行して、お子様の将来に真剣に向き合う毎日は、決して楽なものではないと思います。
志望校を考える際、「とりあえず普通科へ」とお考えになるご家庭は非常に多くいらっしゃいます。
一方で、「うちの子は理科や数学が好きだから、高専(高等専門学校)も気になる」と迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
広島県内には、全国的にも有名な「呉工業高等専門学校(呉高専)」と「広島商船高等専門学校(広島商船)」という2つの国立高専があります。
しかし、「普通科の高校と何が違うの?」「15歳で将来の専門を決めてしまって大丈夫?」とご不安に思われることもあるかもしれません。
今回は、専門的で高度な学びが得られる「高専」の本当の魅力と、データに基づく最新の進路事情、そしてどのようなお子様に向いているのかを詳しくお伝えします。
目次
高専(高等専門学校)とは?
普通科高校との決定的な違い
高専は、実践的で専門的な技術者を育成するための高等教育機関です。
最大の違いは、普通科高校が「3年間」であるのに対し、高専は「5年間(商船学科は5年6ヶ月)」の一貫教育を行う点です。
普通科高校では、国語・数学・英語などの「5教科」を中心に大学受験に向けた勉強を行いますが、高専では、1年生の段階から大学レベルの専門的な実験や実習がカリキュラムに組み込まれています。
「受験のための暗記」ではなく、「社会に出てから役立つ生きた知識と技術」を15歳の段階から吸収できるのが最大の特徴です。
高校受験というプレッシャーから解放され、制服や校則も比較的自由な環境で、5年間じっくりと自分の好きな専門分野に没頭できるのは、高専ならではの大きな魅力です。
広島の2大高専の特色と、
親元を離れる寮生活のリアル
広島県には、特色の異なる2つの国立高専があります。
「呉高専」は、造船や鉄鋼業が盛んな呉市に位置し、機械・電気情報・環境都市・建築といった日本のものづくりを支えるエンジニアリングを幅広く学べます。地元の産業との連携も深く、実践的な研究が行われています。
一方、「広島商船」は、瀬戸内海に浮かぶ自然豊かな大崎上島町にあります。航海士や機関士など海運のスペシャリストを目指す商船学科のほか、電子制御や情報系の学科を備えており、なんと練習船での航海実習までカリキュラムに組み込まれています。
広島商船はもちろん、呉高専にも立派な「学生寮」が完備されています。
「15歳で親元を離れて寮生活なんて、うちの子にできるかしら…」とご心配されるお母様も多いことでしょう。
しかし、寮生活では先輩や同級生と寝食を共にすることで、挨拶や時間管理といった基本的な生活習慣から、生涯の友人と呼べる深い人間関係まで、家庭だけでは得がたい「生きた社会性」が自然と育まれます。週末には実家へ帰省する学生も多く、お子様が大人への階段を登っていく姿をほどよい距離感で見守ることができるのも、保護者の方にとって頼もしいポイントです。
「就職率ほぼ100%」の背景にある
圧倒的な企業からの信頼
お母様方が最も気になるのは、やはり卒業後の進路ではないでしょうか。
「15歳で専門分野を決めてしまうと、将来の選択肢が狭まるのでは?」と心配されるかもしれませんが、実は全く逆なのです。
高専卒業生の進路は、大きく分けて「就職」と「進学」の2つに分かれますが、どちらも驚くべき実績を誇っています。
まず就職ですが、文部科学省や国立高等専門学校機構のデータによると、高専卒業生の就職内定率は毎年ほぼ100%を維持しています。
さらに驚くべきは「求人倍率」で、学生1人に対して10社〜20社以上の優良企業(地元の大手メーカーや全国的なインフラ系企業など)から求人が寄せられます。
普通科から大学へ進学し、就職活動で何十社もエントリーシートを書いて苦労するような有名企業へ、高専からは「学校推薦」で就職できるケースが非常に多いのです。
これは、社会が「高専生の高い技術力と即戦力」を何よりも高く評価している証拠です。
「国公立大学への編入学」という選択肢
一方で、「高専に入った後で、やっぱりもっと幅広く勉強したい、大学の学位が欲しいと考えたらどうしよう」と不安に思われるお母様もいらっしゃるでしょう。
実は、高専を卒業すると、国公立大学や有名私立大学の「3年生に編入学」することができます。
一般入試で共通テストを受け、5教科の過酷な受験勉強をする普通科の生徒とは異なり、高専生は専門科目の試験や面接などで大学編入を目指します。
実際に、高専卒業生の約4割が、国公立大学(広島大学などの地元国公立を含む)の3年次編入や、高専内に設置された「専攻科(さらに2年間学ぶコース)」へと進学し、大卒(学士)の資格を得ています。
「普通科で5教科の暗記に苦労するよりも、自分の得意な専門分野を武器にして国公立大学へ進学する」というルートは、新しい大学受験の戦略として非常に注目を集めています。
高専は将来の選択肢を狭めるのではなく、むしろ独自の武器を持たせて進路を大きく広げてくれる場所なのです。
高専に向いているのはどんな子?
では、どのようなお子様が高専に向いているのでしょうか。
決して「手先が器用な子」や「将来の夢がすでに決まっている子」だけではありません。
理科の実験や、数学の図形・パズルを解くのが好き
パソコンを分解したり、プログラミングに強い興味がある
「なぜこうなるのか?」と身の回りの仕組みを知りたがる
暗記中心の5教科の勉強よりも、手を動かして何かを作ることに没頭できる
高校受験の3年後、すぐにまた大学受験をするサイクルに窮屈さを感じる
もし、お子様がこうした特徴を持っているなら、高専は最高の環境になる可能性があります。「テストのための勉強」ではなく、「将来、社会でどう役立つか」が直感的にわかる高専のカリキュラムは、お子様の隠れた才能を引き出す大きなきっかけになります。
終わりに
今回は、広島県の国立高専(呉高専・広島商船)の魅力と進路事情についてお伝えしました。
普通科(3年)と違い、5年間の一貫教育で大学レベルの専門知識を学べる。
寮生活を通じて、自立心や社会性が自然と育まれる。
就職率はほぼ100%。学生1人に対して10〜20社以上の優良企業から求人が来る。
卒業後は国公立大学の3年次への「編入学」という選択肢があり、進学にも強い。
理数系が好きで、手を動かして学ぶことに没頭できるお子様に最適。
進路の選択は、ご家庭にとって非常に大きなテーマです。「普通科のほうが無難かも…」と悩まれるお気持ちはごく自然なことです。
しかし、選択肢の1つとして高専の存在を知っておくだけでも、お子様との会話の幅はグッと広がります。
ぜひ、お子様と一緒に呉高専や広島商船のオープンスクールに足を運んでみてください。
学生たちが生き生きと実習に取り組む姿を見ることで、「こんな道もあるんだね」とお子様の目が輝く瞬間に出会えるかもしれません。
高専を受験するためには、数学や理科の基礎力はもちろんのこと、中学校での内申点も非常に重要になってきます。
「うちの子は理科は好きだけど、英語や国語が苦手で内申点が心配…」
「高専の特殊な入試問題に合わせた対策をどう進めればいいかわからない」
といった具体的な学習のお悩みは、ぜひ私たち教育のプロにご相談ください。
1対1、または1対2の個別指導をお届けする私たちのオンライン学習では、画面越しであっても、お子様の声のトーンや少し自信をなくした表情の変化まで、きめ細かく把握することが可能です。
通学や送迎の時間を省き、部活で忙しい日でもリラックスしたご自宅の環境で、高専合格に向けた一人ひとりに最適な学習計画をサポートいたします。
私たち講師がしっかりと伴走し、お子様が自らの力で問題を解き明かす喜びを知るお手伝いをいたします。
進路選びのお悩みや、現在の学習状況に関するご相談は、いつでも無料で承っております。どうぞお気軽にお声がけください。

