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模試によって偏差値が違うのはなぜ? 知っておきたい入試に関わる数字の裏側

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模試によって偏差値が違うのはなぜ?
知っておきたい入試に関わる数字の裏側

模試によって偏差値が違うのはなぜ? 知っておきたい入試に関わる数字の裏側

2026/09/29

高校生になり、学習内容がぐっと難しくなる中、毎日の部活動やお弁当作り、そして少しずつ現実味を帯びてくる大学受験へのサポートなど、お母様の毎日は本当に慌ただしいことと思います。

お子様が夜遅くまで机に向かっている背中を見ると、「何か力になってあげたい」と心から願うと同時に、次々と送られてくる複雑な受験データに戸惑われることも多いのではないでしょうか。

特に高校生になると、学校を通じてさまざまな「模試(模擬試験)」を受けるようになります。

ある日、お子様が申し訳なさそうに持ち帰ってきた成績表を見て、「高1の時は偏差値60だったのに、今回の模試では偏差値が50に下がっている!うちの子、すっかり成績が落ちてしまったの?」と、青ざめてしまったご経験はないでしょうか。

実はそれ、お子様が勉強をサボって学力が下がったわけではない可能性があります。

受ける模試の種類(たとえば「進研模試」と「全統模試」)や、受ける時期によって、偏差値の価値は全く異なります。

今回は、成績表の目立つ数字だけでは見えにくい「模試の偏差値の裏側」について、じっくりとお伝えします。

この事実を知っておくだけで、焦ることなくお子様の頑張りを正しく評価してあげられるようになるはずです。

目次

    ショックを受ける前におさらいしたい
    「偏差値」の正体

    成績が下がったと慌てる前に、まずは「偏差値」の仕組みを少しだけ振り返ってみましょう。

    偏差値とは、テストの「点数(絶対評価)」のことではありません。

    そのテストを受けた集団の中で「自分が真ん中からどれくらい離れた位置にいるか(相対評価)」を示す数字です。

    平均点と全く同じ点数を取った人が「偏差値50」となります。

    ここで最も重要なのは、「そのテストを、一体誰が受けているのか(母集団のレベル)」という点です。

    例えば、地域の市民マラソン大会に出場して、市民ランナーの中で真ん中くらいの順位(偏差値50)だった人がいるとします。

    その人が、実業団やオリンピック選手が集まる過酷な選考会に出場したらどうなるでしょうか。

    周りのレベルが高すぎるため、同じ実力、同じタイムで走ったとしても、順位は一番下の方(偏差値30〜40)になってしまいますよね。

    模試の偏差値も、これと全く同じ仕組みで動いています。

    「どんなレベルの生徒が集まっているテストなのか」によって、お子様の実力が変わっていなくても、はじき出される偏差値の数字は大きく変動するのです。

    受験者層が全く違う!
    「進研模試」と「全統模試」のリアル

    広島県内の多くの公立高校や私立高校でも採用されている代表的な模試に、「進研模試(ベネッセ)」と「全統模試(河合塾)」があります。

    この2つは、受けている生徒の層(母集団)が決定的に異なります。

    まず、「進研模試」は全国の高校生が学校単位で一斉に受験することが多い模試です。

    この中には、難関大学を目指す生徒だけでなく、卒業後は就職を考えている生徒や、専門学校を志望している生徒など、大学受験をしない層も幅広く含まれています。

    受験者の幅が非常に広いため、全体の平均点が下がりやすく、基礎的な問題をしっかり解ければ「高い偏差値(良い数字)が出やすい」という特徴があります。

    一方、「全統模試」はどうでしょうか。

    こちらは主に、大学受験を本格的に目指す進学校の生徒や、自ら予備校に通って休日に受験する意欲の高い生徒たちが集まります。

    さらに、高3になるとここに「浪人生」も加わります。

    受験者層のレベルが全体的に非常に高いため、平均点がグッと上がり、進研模試と同じ学力で受けても「偏差値が低く(厳しく)出やすい」のです。

    一般的な教育業界の目安として、進研模試の偏差値から「マイナス5〜10」をした数字が、全統模試の偏差値になるとも言われています。

    つまり、高1の時に進研模試で「偏差値60」を取っていたお子様が、高2・高3になって全統模試を受け「偏差値52」になったとしても、それは「成績が下がった」のではありません。

    「よりレベルの高い、本当の大学受験のライバルたちの中で実力を測り直しただけ」なのです。

    この仕組みを知らないと、「どうしてこんなに成績が落ちたの!」と、誤ってお子様を責めてしまうことになりかねません。

    「高3の春」に偏差値が急降下する
    もう一つの理由

    さらに、もう一つお母様方に知っておいていただきたい教育業界の常識があります。

    それは、高校3年生の春〜夏にかけて、多くの現役生の偏差値が「一時的に急降下する」という現象です。

    これも、お子様が勉強をしていないからと決めつけることは出来ません。

    「浪人生(既卒生)の本格的な合流」が原因の一つにあります。

    高1・高2の模試は、基本的に「現役生(同級生)だけ」で受験します。

    しかし高3の模試からは、すでに高校の全カリキュラムを終え、朝から晩まで1年間受験勉強に専念している浪人生たちが同じテストを受けるようになります。

    文部科学省のデータなどを見ても、国公立大学や難関私立大学の合格者における浪人生の割合は決して少なくありません。

    こうした「受験の先輩」とも言える層が母集団に入ってくることで、現役生は一時的に順位を押し下げられ、偏差値や判定(A〜E)が厳しく出てしまうのです。

    もちろん本人の頑張りにもよりますが、高校のカリキュラムをすべて終え、現役生の成績が本当に伸び始めるのは「高3の秋以降」です。

    春〜夏の厳しい数字は、「大学受験の本当の厳しさを知るための通過儀礼」と捉えることもできます。

    偏差値や判定よりも絶対に見るべき
    「3つのポイント」

    では、模試の成績表が返ってきたとき、お母様はどこを見てお子様に声をかければ良いのでしょうか。

    大きく印刷された「偏差値」や「E判定」という文字に目を奪われがちですが、本当に価値があるのは以下の3つのポイントです。

    教科間のバランス(レーダーチャート)
    「英語は偏差値55あるけれど、国語が45で足を引っ張っているね」など、全体のバランスを確認します。総合偏差値だけで一喜一憂するのではなく、どの教科に時間を割くべきかの作戦を立てる材料にします。

    大問ごとの正答率(苦手単元の発見)
    成績表の細かい部分を見ると、「数学の『図形』は全国平均より高いけれど、『確率』で点数を落としている」といった弱点がデータで可視化されています。ここが、次回のテストに向けた「伸びしろ」です。

    前回からの「推移」と「お子様の自己評価」
    数字が下がっていても、「前回より英語の長文は読めるようになっていたよ」「ここは計算ミスをしたから悔しい」といったお子様自身の言葉を引き出してみてください。

    模試は、志望校との距離を測る「健康診断」です。

    健康診断で数値が悪かったからといって怒るのではなく、「じゃあ、これからは野菜を多めに食べようか」と対策を練るのと同じです。

    「どの教科の、どの単元を補強すればいいのか」という状態を知ることの方が、偏差値の上下よりも何倍も価値があるのです。

    数字に振り回されない、
    ご家庭での「温かい見守り方」

    模試の結果が悪かったとき、一番ショックを受け、焦り、傷ついているのはお子様ご自身です。

    お母様も不安になるお気持ちは痛いほどよくわかりますが、ご家庭の役割は、学校や塾と同じように数字でプレッシャーをかけることではありません。

    「今回は全統模試だったから、ライバルが強くて難しいテストだったみたいだね。でも、毎日遅くまで部活の後に机に向かっていること、お母さんはちゃんと知っているよ」

    「判定は厳しかったかもしれないけれど、英語のこの部分はよくできているじゃない。お疲れ様、温かいものでも飲む?」

    このように、結果の数字ではなく、お子様が日々机に向かっている「過程」そのものを認め、ねぎらってあげてください。

    「成績が下がっても頭ごなしに怒らず、ちゃんと自分の頑張りを見てくれている」という安心感は、お子様が再び机に向かうための最大のエネルギー源になります。

    ご家庭がホッとできる安全地帯であることが、厳しい大学受験を最後まで戦い抜くための最も強固な土台となるのです。

    終わりに

    お母様が知っておきたい、模試の偏差値の裏側についてお伝えしました。

    偏差値は「テストを受けた集団の中での位置」を示すため、母集団によって大きく変わる。

    受験者層が幅広い「進研模試」に比べ、トップ層が集まる「全統模試」は偏差値が厳しく出やすい。

    高3の春以降は「浪人生の合流」により、現役生の偏差値は一時的に下がるのが当たり前。

    総合の偏差値や判定よりも、「苦手な単元はどこか」というデータを活用することが大切。

    大学受験の仕組みは年々複雑になり、保護者の方がすべてを把握するのは本当に困難な時代です。

    しかし、教育業界のちょっとした「数字の裏側」を知っておくだけで、お子様への声かけは大きく変わります。

    どうか成績表の数字だけで焦ることなく、お子様のこれまでの努力を信じ、温かいまなざしで日々の成長を見守ってあげてください。

    模試の結果をどう受け止め、次に向けてどのような学習計画を立てれば良いのか。

    複雑な大学入試の戦略をご家庭だけで抱え込むのは非常にご負担が大きいと思います。

    「苦手な単元が分かっても、どんな教材で対策していいか分からない」
    「志望校に対して、今のペースが合っているのか不安」

    といったお悩みは、ぜひ教育のプロにご相談ください。

    私たちのお届けする1対1、または1対2のオンライン個別指導では、画面越しであっても、お子様の声のトーンやふとした瞬間の不安そうな表情の変化まで、きめ細かく把握することが可能です。

    部活動で忙しい日々の中でも、ご自宅の落ち着いた環境で、お子様の模試のデータに基づいた的確な受験戦略をサポートいたします。

    私たち講師がしっかりと伴走し、お子様が自らの力で問題を解き明かす喜びを知るお手伝いをいたします。

     模試の見方や、現在の学習状況に関するご相談は、いつでも無料で承っております。どうぞお気軽にお声がけください。

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